
真贋調査って何?
amazonのアカウントが停止されないためには何をしたら良いの?
真贋調査はレシートでも通るの?
せどりを始めた頃は、かなり不安になりますよね。私自身も始めたてのころはかなりビビっていて、利益の出る商品も、怖くて仕入れできないことが良くありました。
ですが、実態を知ると全く恐れる必要がないことが分かります。なぜかというと、2022年以降はリスクの高い真贋調査が来ていないからです。
「え?他のブログに真贋調査が来たって書いてあったけど?」
と思うかもしれません。実は真贋調査は3種類あるので、ごっちゃになっている可能性があります。
真贋調査を知るためにもっとも重要なのは分類で、全体像は下図のようになります。


この中で最もリスクの高いのはランダムピック型で、2022年以降は絶滅しています。リスクの高いタイプの真贋調査が来ないので、2022年以降はほとんどリスク無く運営することができます。
購入者クレーム型は納品ミスが原因となることがほとんどなので、知的財産型にだけ気をつけて運営すればOKです。
どうやって気をつければ良いかと言いますと、「Amazonの商品ページ」を見ることで、見分けるポイントは4つあります。
本記事では、真贋調査の見分け方から始まり、知的財産型を見分ける4つのポイントを解説します。さらに実際に私がどのように運用しているかも解説します。
また、本記事は300人以上の指導実績に基づいているのでかなり参考になると思います。是非、当記事を参考に恐れることなくAmazon販売に挑戦していただけると嬉しいです。


真贋調査3パターンを図解で解説
Amazon真贋調査とは、何かしらAmazonの基準にひっかかり、文字通り調査を受けることを指します。ですが、真贋調査とひとくちに言っても、タイプによって条件もリスクも全く異なります。
なので、まずは冒頭でも話したこの図を理解するのがもっとも重要です。


順番に解説していきますね。
ランダムピック型とは
ランダムピック型とは、メジャーなメーカーの商品を出品した際に発生するタイプを指します。出品している商品の中から、ランダムに3つ選択されるので、ランダムピック型と呼ばれています。
アカウントが閉鎖される可能性があるので、「リスク高い」と表記しています。ですが、2022年以降は来なくなっているので、完全に無視しています。
知的財産型とは
メーカーからの申し立てが合った際に、発生するタイプです。商標権などの知的財産権を持っているメーカーからの申告があって発生するので、知的財産型と呼ばれています。
発生すると嫌な気持ちになりますが、該当Asinの商品を出品できなくなるだけで、アカウント閉鎖等のリスクはかなり低いです。私の周りでも、毎月10件以上発生していますが、アカウント停止になった事例は0件です。
なので、気にしすぎる必要はありませんが、該当Asinは出品できなくなってしまうので、ほど良い対策を行う必要があります。
気にしすぎても利益を逃してしまうし、気にしなさすぎても損失が出てしまうので「ほど良い対策」が必要なんです。
「ほど良い対策ってどのくらいなの?」
という疑問があると思いますので、実際に私が行っている対策を第2章で解説します。
購入者クレーム型
購入者のクレームにより発生するタイプを指します。「商品ページの内容と異なる」「不良品」「粗悪品」といった理由で発生することが多いです。
こちらもアカウント閉鎖になることはほぼ無く、気をつけて納品すれば発生することもほとんどありません。
なので、リスク低いと表記しています。ですが、真贋調査が発生すると、該当Asinの出品ができなくなってしまうので、1つのポイントについて注意しましょう。
そのポイントとは、「正規品のカタログに並行輸入品を出品しないこと」です。私の観測範囲で購入者クレーム型の真贋調査が来たのは、ほとんどこのケースです。




真贋調査(知的財産型)を避ける4つのポイント
第1章で説明した、知的財産型の真贋調査を避けるポイントを4つ紹介します。知的財産型はアカウント閉鎖されるリスクは低いですが、仕入れた商品をアマゾンで売れなくなってしまします。リスクは低いけど、0ではないということですね。
なので、「ちょうど良い対策」をする必要があります。気にしすぎても仕入れる商品が無くなってしまいますし、全く気にしなかったら赤字だらけになってしまうからですね。
「ちょうど良い対策ってどんなの?」
と思いますよね。これは商品ページのKeepa波形を見て、次の4パターンを避けるというものです。
- 価格が一定
- 出品者数が剣山
- 売れていないのに出品者が減少
- 出品者数に崖がある
実例を見ながら順番に解説していきます。
Keepaの波形の見方に不安のある方は以下の記事もご覧ください。


①価格が一定
価格が一定とは、次のようなグラフを指します。


このような商品はメーカーから売値を指定されている可能性が高いです。なので、我々せどらーが勝手に出品したり、価格を変えたりすることを嫌います。
一方、せどらーが価格を作っている商品の場合は、需要と供給の変化によって、価格が常に動きます。


比べてみると全然違いますよね。価格が一定だったら、「なにかあるのでは?」という感覚を持つようにしましょう。
②出品者数が剣山
剣山とは次のようなグラフを指します。


これは出品した直後に、メーカーからクレームが来て、すぐに出品を取りやめたというものです。なので、あなたが出品したら、すぐにクレームが飛んできます。
絶対に避けたほうが良いタイプの事例ですね。
③売れていないのに出品者数が減っている
少しレベルが上がります。次の2つのグラフの違いがわかりますか?




ちょっと難しいですね。次の解説をご覧ください。




1つ目のグラフの矢印の部分は「ランキング、出品者数の減少が一致」しています。一方、2つ目のグラフはランキングが動いていないのに、出品者数が減っています。
「一体何が起きてるの?」
と思いますよね。ランキングが動いていないにもかかわらず、出品者数が減っているということは、売れていないのに出品者が販売をやめたということです。
考えられるケースとしては次の2つです。
- 他販路で売れた
- 出品を取りやめた
特にアマゾンで売れ筋の商品であれば、ほとんどの場合が「メーカーからのクレームで出品を取りやめた」となります。当然ですが、あなたが出品してもクレームが飛んでくるので要注意です。
④出品者数に崖がある
崖とは次のようなグラフを指します。


何が起きているかというと、メーカーが定期的に見回りをし、出品しているせどらーに注意を行った(知的財産権の申告)ものとなります。定期的に見回ってるので、次の巡回までは売れる可能性はありますが、避けたほうが無難ですね。
他のポイントが重要ではない理由とは?



公式が出品者にいるとか、マイナーブランドとかは重要じゃないの?
って思いますよね。結論から言うと、他のポイントに関しては、そこまで気にしていません。なぜかと言うと、気にしすぎても出品できる商品が少なくなってしまって、利益を最大化できないからです。
公式が出品していても利益の取れるせどり商品は多数あります。一方で、公式が出品していなくても、真贋調査の飛んでくる商品も多数あります。
なので、判断材料の1つとはしますが、それよりも「波形から読み取れる過去のデータ」を大事にしています。
「そんなことを言って、真贋調査が飛んできたらどうするの?」
と思いますよね。飛んできたときの対応を次の章で解説します。
真贋調査の対応を2ステップで解説
真贋調査が実際に飛んできた場合の対応方法をフローチャートで解説します。現在飛んでくるのは99%が、知的財産型なので、それを想定しています。
つまり、転売を嫌っているメーカーの商品を出品して怒られるというものです。





順番に解説するね。
ステップ1 取り下げを依頼する
知的財産型の真贋調査が飛んできたら、まずはメーカーに謝罪のメールを送りましょう。メールを送るだけなら、ノーリスクですからね。
具体的には
「もう出品しないので、申告を取り下げてもらえないですか?」
とメールを送ります。もし、メーカーが申告を取り下げてくれたら、商品を返送して他販路で売ります。他販路とはメルカリやヤフーショッピングのことですね。アマゾンでトラブルがあったときのために、ヤフーショッピングは開設しておくと便利です。(詳細はこちら)
取り下げてくれなかったらステップ2に移ります。
ステップ2 書類提出or放置
取り下げてもらえなかったときの対応方法は以下の2つです。
- 仕入先の書類を提出して、真贋調査を通過する
メリット…真贋調査のフラグが消える
デメリット…やぶ蛇になる可能性がある - 放置する
メリット…時間がかからない
デメリット…半年くらい知的財産権のフラグが残る
基本的には仕入先の書類を提出して、通過することを推奨しています。
ですが、「変な店舗から仕入れてるけど大丈夫かな…」って思うこともありますよね。
本当はしっかりした店舗から仕入れた方が良いのですが、変なところで仕入れてしまったら仕方がありません。その場合は、放置をします。変な商品を仕入れていることがバレて、やぶ蛇になっても困るからですね。
数十人が放置しているのを見てきていますが、それで問題になったケースは今のところありません。アカウントが閉鎖になることも無いですし、知的財産権のフラグも半年くらいで消えます。
そして、在庫は返送をかけて、メルカリやヤフーショッピングなどの他販路で販売します。



真贋調査のリスクってその程度なんだね。
と思いますよね。真贋調査と聞くとビビってしまいますが、実際にはこの程度なので、そこまで恐れずに取り組むことが大事です。
真贋調査のために備えておくべき2つのもの
続いて、真贋調査が来たときのために、普段から備えておくべきものを2つ解説します。
①レシート
1つ目は当然ですが、レシートです。
「レシートで真贋調査は突破できるの?」
と思いますよね。結論から言うと、仕入先がしっかりしていて、商品情報(商品名、価格、JAN)が記載されていれば通過します。注意点としては、店舗によってレシートにJANが記載していないこともあるので、JANが書いていない場合は手書きで書いてもらう必要があることです。
例をあげると、イオンなんかはJANの記載がありません。
「毎回JANを書いてもらわないといけないの?」
と思いますよね。できれば毎回もらうのが好ましいですが、トラブルがあった際にもらいにいくというのでも構いません。
イオンであれば、「知らないうちに潰れていた…」なんてことはほぼ無いからですね。
②良くわからない店舗で買わない
普段から良くわからない店舗では購入しないようにすることも大事です。なぜなら、良くわからない店舗のレシートだと、真贋調査時に認められない場合があるからですね。
さらに、違法ルートで仕入れている商品だった場合は偽物ということもありえます。最近の事例でも、「購入先が気づいたら楽天から削除されていた。住所も調べたら、架空のアパートだった。」ということがありました。
届いた商品も偽物です。
「良くわからない店舗ってどうやって見分ければ良いの?」
と思いますよね。100%回避する方法はありませんが、以下の内容には気をつけましょう。
- 仕組み上、利益が出るはずもないのに利益が出てる
- Google検索しても店舗が実在しない
- 運営者が日本人ではない
特にどういった仕組みで利益が出るかを知っておくことは重要です。仕組みをしっておけば、利益の出るはずのない商品(=詐欺商品)に気づけるからですね。以下の記事で解説しています。


真贋調査専用ツールのセラースケットとは?
今までの内容で真贋調査の対応は十分できると思いますが、痒いところに手が届くのが「セラースケット」となります。私が参考にしている機能は以下の4つです。
- メーカー取り締まり情報
- 真贋調査やり取り文例
- いざという時のサポート機能
- 手数料計算機能
順番に解説します。
①メーカー取り締まり情報
第1章で説明したKeepa波形でも確認をしていますが、なれないうちはセラースケットの情報も合わせて確認するようにしています。メーカーで取り締まりのあったメーカーに関しては、次の画像のように表示されます。


便利ですよね。
特に大量に購入する場合は、注意するようにしています。大量に購入した後にメーカーから取り締まり(真贋調査)が来たら嫌ですからね。
とはいえ、慣れてきたら波形だけでも確認できるようになるので、この機能が必要なのは最初のころがメインとなると思います。
②真贋調査のやり取り文例
真贋調査が来たときに、メーカーにどのようなメールを送ったら良いかという文例が掲載されています。これは初心者の頃にメモをしていました。
セラースケットは一部のメーカーとも交流があり、その知見をもとに情報を出してくれています。以下の画像のように文例があるので、文例をメモしておけば、真贋調査が来た際には文例を参考にすると、簡単にメールを作成することができます。


③いざというときのサポート機能
こちらはセラースケットプレミアムというプランに別途加入する必要がありますが、加入すると真贋調査が飛んできたときにサポートしてくれます。具体的には、メールを添削してくれて、こちらの対応が合っているかどうかを判断してくれます。
セラースケットのもとには大量のデータが集まってきているので、そのデータをもとにサポートしてもらえるのは安心です。
④手数料計算機能
若干本題とはずれますが、手数料計算機能が意外と便利なんです。セラースケットの拡張機能を入れるとAmazonの商品ページに以下の画像のように表示されます。


わざわざセラーセントラルを使わなくて良いので、便利ですよね。
他にも価格改定機能等がありますが、上記の4つが私のよく使っている機能となります。20日間無料体験ができるので、とりあえず文例などの情報収集として入ってみて、他の機能がいらなければ退会するという使い方がおすすめです。
4 まとめ
せどりを始めたてのころは、真贋調査と聞くとかなりびびっちゃいますよね。ですが、実際に分類して対策を考えると、意外と大したことはないと感じていただけたのではないでしょうか。
真贋調査は、ランダムピック型、購入者クレーム型、知的財産型に分類されます。今は最もリスクの高かったランダムピック型が絶滅していますので、対処が必要なのは知的財産型となります。知的財産型はKeepaを読めるようになれば、ほとんど対処することが可能です。
また、万が一の際にセラースケットに加入しておくのもおすすめですね。
さらに、真贋調査がきたときのために、普段からレシートを保管しておいたり、「正規ルートで仕入れている店舗」から仕入れる必要があります。詐欺商品を掴まされたら、大変なことになりますからね。
そして、詐欺商品をつかまないために大事なのが、利益の出る構造を理解することです。利益の出る構造を理解さえしていれば、「この商品がこの値段はおかしい」と気づくことができるからですね。


これらの対策を行っておけば、真贋調査は全く怖いものではありません。当記事が参考になれば幸いです。